LinkedInの広告を活用したB2Bマーケティング

  1. デジタルマーケティング

本記事では「なぜLinkedIn上で広告を出すのが効果的か?」ということを考えますが、その際にブランドと消費者とのつながりといった点がポイントとなってきます。

LinkedInは4億5000万人のユーザーを抱えており、Facebookの10億8600万人、ツイッターの3億1900万人と比べても遜色のない巨大なユーザーベースを誇ります。特にビジネスの世界においては、70%のユーザーがLinkedInはビジネス上でつながりを持つために信頼がおけるツールだと答えています。

次にこれよりももっと深いデータをご紹介しましょう。

目次

LinkedInのユーザーとは?

57%はモバイルユーザーで、71%はアメリカ以外の国に居住し、その多くはUKとカナダに集中。性別の割合は男性が56%で女性が44%。57%は企業が利用しているものの、アメリカの小企業はわずか17%の利用。

LinkedIn 経由でB2Bの購入を決める割合は50% で、65歳以上のインターネットユーザーのうちLinkedInを使うのは20%。80%のユーザーが1日数回LinkedInにアクセスし、B2Bマーケティングを行う企業の94%はLinkedIn上でコンテンツを配信。コンテンツ消費量は過去2年間で21%上昇。

これらのデータを踏まえると、ターゲットクライアントがアメリカ以外の国に存在する場合は特にLinkedInは有効なマーケティングツールになると言えるでしょう。

LinkedInの今後の展望は?

LinkedInの歴史を振り返ると、2003年に求人・求職者間のギャップを埋めるべくスタートしたプラットフォームで、その後B2Bのエリアで発展を遂げ、2012年以降に登録者数はほぼ3倍に急増しています。

LinkedInの収入額も2009年前半から2016年後半にかけて大幅な伸びを見せており、依然としてセールストップはビジネス部門の求人セクションですが、それに続いてマーケティング部門の成長には目を見張ります。
では、広告部門はどうでしょうか?

LinkedInの広告収入は2011年の1億5590万ドルから2015年には5億8130万ドルに成長し、2016年前半にはスポンサーコンテンツの伸びに伴い29%の上昇率を記録。

LinkedInは全体的に健全な成長を続けているが、Facebookなどの他のプラットフォームと比べるとやや見劣りし、2018年の成長率は20%を割って従来の勢いに陰りが見えるため数字に見えないところで広告媒体としての魅力に疑問を持つ向きも。

LinkedInの広告キャンペーン成功例

ではここで、具体的な成功例について見てみましょう。

HubSpotがLinkedInを活用して中小企業に対してマーケティングを行ったところ、他のプラットフォームに比べて非常に質の高いリードが得られました(400%増)。

具体的な効果としては、対象ターゲット内でビジネスに特化したコンテンツで
より幅広くはたらきかけが実現し、素早いフィードバックで速やかにその都度調整も可能ですので、LinkedInの Sponsored Updateは特にビジネス専門のプロモーションにおいて最適です。つまり、ただリードを獲得するだけでなく、B2Bマーケットにおいてコストパフォーマンスの高い「使える」マーケティングツールだと言えるでしょう。

「エリアをピンポイントでターゲットにはたらきかけることができる」というのはマーケティングの基本ですので、それを実現出来るというのは非常に大きいという訳です。

では、どのようにしてLinkedIn広告キャンペーンを始めたらいいのでしょうか?

まずはLinkedInの企業ページをセットアップします。ここでは必要に応じてより詳細な情報を反映させる事も可能です

LinkedIn広告には2種類のタイプ(セルフサービス・広告パートナー)がありますが、予算、時間、プラットフォーム広告の経験度などによって選びます。各タイプとも詳しくは以下のように分類されます。

    セルフサービス
  1. テキスト広告
  2. スポンサーコンテンツ
  3. スポンサーInMail
  4. 広告パートナー
  5. ディスプレイ広告(プレミアム)
  6. グループ広告
  7. おススメ広告
  8. フォロー企業広告

一つ一つ解説していきます。

1、テキスト広告

ユーザーの目に留まりやすい右のサイドバーもしくはホームページ下部に表示されますが、バナーに見慣れ過ぎてしまうと逆効果にもなりかねないのは頭に置いておきたいところです。基本的には広告文章の書き方のテクニックがそのままSNSにも当てはまり、テキスト広告はデスクトップユーザー向けかつ予算も押さえることができるのが特徴です。

2、スポンサーコンテンツ

2013年に導入され、Facebookのニュースフィード広告やツイッターのスポンサー・ツイートと似ています。このようなネイティブ広告は2017年のトレンドで、消費者は従来の広告に比べると25%目を留める確率が高まるということも分かっています。

既成の600文字プラス画像、もしくは160字以内でコンテンツを作るかという選択肢があり、これは企業ページには表示されないという点が注意を要します。

この他にもビデオ、大きい画像なども選ぶことができますが、誰かが「いいね」をしたりコメントを投稿するとクリックごとに料金がかかってきます。こういった点も考慮して、自社にとってどういったスタイルがベストなのかを決めていく必要があります。

基本的にはどこからアクセスが来ているのかを把握することが重要ですので、トラッキングを有効活用してより多くのユーザーの目に留まるように工夫しましょう。先ほど触れたコストも最初のクリックだけですので、つながりの頻度を高めることができれば十分コストパフォーマンスは期待できます。

3、スポンサーInMail

LinkedInメッセンジャーを使って個別に関連性の高いコンテンツをターゲットに配信していきます。イベントへの招待、特別商品の紹介、サービスやコンテンツダウンロードのプロモーションに適しています。

LinkedInには60日間に送れるInMailが1通という制約がありますので、他の広告フォーマットと併用することが必要になります。特に個別対応サービスが効果的なターゲットに効果を発揮します。

4、ディスプレイ広告

画像やビデオなどを駆使してビジュアル面ではたらきかけ、サイドバーに現れたビデオをクリックすると20秒以内で広告が流れるといった形です。広告に画像が付くことでクリック率は20%以上増加し、特に「人」「商品」「ロゴ」がよく使われます。プレミアムオプションではサイズや設置個所などに選択の幅が広がります(ホームページ、メッセージページ、特定のフィード下部など)。

ディスプレイ広告には2つの種類があります。

  1. 好きなDSP広告配信プラットフォーム、もしくはATDを選んで購入。
  2. オープンオークションで購入。最適のオプションを選んで効果を最大化する。

5、グループ広告

特定のグループを作ってはたらきかけを行いたい場合はグループ広告が適しています。

6、おススメ広告

特定の商品やサービスのセールスアップを狙う場合はこのフォーマットが効果的ですが、まずは十分な数のおススメを得ることが大前提になります。

7、フォロー企業広告

これは自社のフォロワーを増やしてSNS上での存在感を高めたい時に効果的で、ユーザーページに現れてフォローをするようはたらきかけます。ユーザーがフォローした後は、アップデートされる無料コンテンツに目を通す可能性が高まるという具合です。

最後に、これらのLinkedIn広告を実施する前にスペックやガイドラインをよく読んで、承認を得るために必要な事をしっかり把握しておくことが必要です。

ターゲティングとセグメンテーション

LinkedIn広告ターゲティングは、SNS広告プラットフォーム一般にみられるようにピンポイントで対象としたいユーザーにはたらきかけることを可能にします。
また、「Audience Expansion」を使って受け取り手を増やしたり対象を拡大させることも可能ですが、この機能を無効にすることでさらにターゲットを絞っていく事も出来るという点も覚えておきたいところです。

複数チャネルを通してマーケティングを行う場合には、LinkedIn広告と他のSNSプラットフォームを比べてみることも有効です。

基本的な部分では、LinkedInはFacebookやツイッターと似通ったターゲティングオプションを持っており、職種や学歴をフィルターとしてターゲットを設定することができるプラットフォームは多く存在します。ではLinkedInの持つプラス面とマイナス面はどのようなものでしょうか?

プラス面

ビジネス関連の情報にはLinkedInを通したアクセスが最も一般的。
「職種」でのはたらきかけは他も実施しているが、スキルや経歴などでフィルターをかけるのはLinkedInだけ。
FacebookはデフォルトでIPロケーションを元にターゲット設定をするが、LinkedInはプロファイルを設定した地理的な場所を元にはたらきかけを行う。

マイナス面

LinkedInは平日もしくは週末のみといった広告運営のため、アシスタントツールのサポートが必要。
Facebookに比べてユーザー数が少ない

ターゲット対象を増やせばその分クリック単価もあがりますが、質の高いリードを確保する事にもつながります。

セルフサービス広告を活用する際には、2種類のコストオプションが選べます。

  1. クリック単価式で、1日あたり使用額の上限を設定する
  2. 1000回広告が表示されるごとに支払う方式で、クリック数は関係なし

クリック単価の広告費は1クリック$2~$5が相場で、最大$8ほどまで上げることでより積極的なはたらきかけが可能です。先にも触れた通り広告媒体としての認知度が高くないため、価格設定も他のプラットフォームに比べてやや高めになっています。それでも正しいターゲット対象がつながっているプラットフォームでの広告活動を行うことによるセールス効果は大きなことは間違いありません。

では、次に広告効果をテストするための要素について見ていきましょう。

時間

意味のある結果を得るためにはキャンペーンを最低2週間実施し、数値を分析。

サンプルサイズ

大きめのサンプルセットから始めて、トップセラーに絞っていく。複数テストを同時に実施するが、コントロールグループ用意した上でテストごとに調節する要素は1個に留める。

ターゲット対象

対象のセグメントに応じてフィルター掛けを行ったり基準値を調整

頻度

定期的にローテーションを行うことで、もっとも効果的な要素が単純に「消費者の目により多く留まっているから」ではないことを確認する。

画像

商品画像vs 人物画像
高画質メディア画像vs サムネイル
淡色の背景 vs 暗い背景

言葉選び:
ヘッドライン、キャプション、コピーの種類
短文もしくは長文
統計ならびに宣伝文章の追加

LinkedIn広告の戦略とヒント

一つのキャンペーンで10万人にはたらきかけようとするのではなく、1回ごとに1万人にはたらきかけられるものを100回繰り返すことでコストを節約してより多くの人の目に触れることが期待できます。
•認知度と存在感アップを目指すのであれば、クリック単価システムがコストを抑えることができて最適ですが、リード獲得を目指す場合はテキスト広告がベターです。

まずは予算を押さえて小規模でスタートして、毎日の予算も使用期限を決めて管理を徹底しましょう。

無料サービスの積極活用

Campaign Manager SettingsからNetwork Updatesのチェックボックスを選択すると、コネクションとフォロワーにアップデートを送ることができ、クリックとしてカウントされません。また、LinkedInは無料広告クレジットも時々提供しています。

まとめ

LinkedInの広告プラットフォームは最先端とは言えず、進歩の余地は十分ありますし、基本的にはキャンペーンレベルの実用性に留まります。また、リードやセールスを重要視する場合はループレポートがない点もマイナスになります。それでもツイッターに比べると使いやすさの面では優れているとするユーザーが多いのは確かです。

LinkedIn はGoogleやFacebookとは違ってB2Bプラットフォームですし、第一の目的は求人です。さらに他のプラットフォームも機能をアップグレードしてきているので、競争も激しくなってきています。加えてLinkedInの性質そのものがソーシャルネットワークと出版プラットフォームのハイブリッドの様相を呈してきており、目的次第ではLinkedInのシステムはマイナスともなりかねません。

いずれにしても、LinkedIn はB2Bマーケティングにおいては2017年の時点でトップの座にあるのは確かですので、今後の展開が楽しみであるところです。

★この記事はLinkedIn Ads: A Comprehensive Guide For B2B Marketersを本メディアが日本向けに編集したものです。

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