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マーケティングに必須のセグメンテーションでニーズを細かく分析

セグメンテーションはいまやマーケティングに欠かせないものとなっています。セグメンテーションは市場を年齢や性別のようなさまざまな観点、切り口で細分化することです。

セグメンテーションとはマーケットを年齢や性別、地域別といった切り口で細分化することを言います。
顧客のニーズや傾向などを細かく調べて細分化することによって、どのような商品やサービスがどんな分野や人の興味を引くのかということを理解できます。

これによって顧客のニーズの高いところに必要なサービスや商品を提供することができます。
ではセグメンテーションについて詳しく見ていきましょう。

STP分析とは

マーケティングにおいて重要なのがSTP分析です。STP分析をすることによって、ターゲットとなるペルソナを設定することができ、プロモーションのイメージがしやすくなり、競合相手なども把握できます。

商品やサービスを的確なターゲットに知らせるために必ず必要なのが、STP分析です。
STPとは「セグメンテーション」、「ターゲティング」、「ポジショニング」の3つの頭文字をとったものです。ひとつひとつみていきましょう。

セグメンテーションについて

多様化と細分化が進む顧客のニーズに対して、今日では不特定多数の人をターゲットにしたマスマーケティングは通用しません。そこでもっとも大切になってくるのが、セグメンテーションです。

しっかりセグメントして、自社のサービスや商品とマーケット、顧客をマッチさせる必要があります。
セグメンテーションではさまざまな角度から細分化を行います。変数と呼ばれますが、ここでは具体的によく使われる変数を紹介します。

地理的変数(ジオグラフィック変数)

ジオグラフィック変数では、国や地域(県や市など)またエリアごとの人口や気候などによって細分化していきます。日本か海外かはもちろん、アジアかアメリカ、ヨーロッパかなどによってもニーズは変わってきます。
日本国内でも関東か関西かでは売れる商品は大きく違ってくるので、変える必要があります。

関西では、都内各地によく見られる立ち食い蕎麦店は流行りません。白だしが一般的なので真っ黒の汁は違和感がありますし、そばの文化ではなく、うどん文化なので客が入らないでしょう。
おでんの具も、関西では一般的な牛すじは関東のパックのおでんなどにはまず入っていませんし、ちくわぶは関西のおでんの具にはありません。

乾燥する地域なら加湿器が、湿気の多い場所なら除湿機が売れます。

人口動態変数(デモグラフィック変数)

年齢・性別・世帯人数や家族のライフサイクル、また、収入・職業・教育などでマーケットや顧客を細分化します。どの世代なのか、独身者か既婚者か、夫婦二人なのか子供はいるのかなど。

さらには子供がいれば保育園に通わせているのか、幼稚園なのか、また私立か公立なのかといったことでも分けます。
職業ならば、製造業やIT、マスコミなどの業界で分類もできますし、業務内容で分けることもあります。事務や、プログラマー、営業などです。
デモグラフィック変数で見ることによって、顧客のニーズがかなり分かってきます。例えば、30代の働く独身女性と、同じく30代女性でも2人の子供がいる専業主婦では、ニーズも使える時間やお金も大きく違いますし、自由になる時間帯も変わります。

主婦向けのサービスを平日の夜に行っても、参加できる人はほぼいないでしょう。また、同年代でも独身で仕事を持つ女性に、育児に関する商品の案内をしても意味がありません。
このようにデモグラフィック変数は、セグメンテーションでかなり重視される変数です。

心理的変数(サイコグラフィック変数)

社会的階級や、パーソナリティ、ライフスタイル、購入する動機などによって細分化するのが心理的変数です。
たとえば40代男性で同じ職業の人であったとしても、好みや趣味が違えば欲しいと思う商品は全く違います。

こだわってカスタマイズしたバイクを購入して、アウトドアや休みの日にあちこち出かけるために使いたい人もいれば、近所の移動に便利な安いミニバイクが重宝するので欲しいという人もいます。こういった面からセグメンテーションすることによって、ニーズが浮かび上がってきます。

行動変数

商品の知識や、利用する状況や反応から、マーケットや顧客を細分化します。お中元やお歳暮、クリスマス・バレンタイン・ハロウィン商品などがそうです。
クリスマスケーキやチキンを年末に販売しても売れませんし、バレンタイン前は多くの種類のチョコレートを取り揃えることでニーズに対応することができます。

行動変数は、適切なタイミングでニーズのあるものを提供する目安になります。
このような変数を用いて細かく細分化して、自社の製品やサービスが必要なターゲットを絞り込んでいくのです。

ターゲティングについて

多岐にわたってセグメンテーションを行えば、細分化することができるのですが、あまりに細分化しすぎてしまうと、かえってサービスや商品を広めることにマイナスになってしまいます。
時間と手間をかけてセグメンテーションだけを行っても、ニーズの少ないコアな人向けのサービスや商品では利益に繋がりません。
そこでセグメンテーションした後に、どのセグメントを狙うかを決めることを「ターゲティング」と言います。

ターゲティングするためには、自社のサービスや商品のメリット・デメリットをしっかり把握することが必要です。また、競合している他社の状況についても知っておく必要があります。

これらについて分析したデータに基いて、ターゲットを決めるのです。
ターゲティングができると、自然と自社の立ち位置が見えてきます。ターゲットにしたマーケットや顧客に対して、どのようなアプローチの仕方でサービスや商品の価値を伝えて提供していくかが明確になってきます。

セグメンテーションを4Rで検討・評価

どのセグメンテーションをマーケティングに利用するのかということは4Rを用いて判断します。
4Rとは「Rank(優先順位)」、「Realistic(規模の有効性)」、「Reach(到達可能性)」、「Response(測定可能性)」です。

Rank(優先順位)

分類したセグメントを、自社のサービスや商品にどの程度マッチするのかを判断します。それによって重要度が高いか低いかということを見極めていきます。

重要度が高いマーケットに響くような宣伝方法を考えることができます。

Realistic(規模の有効性)

セグメントが十分な人数や規模であるのか、収益が見込めるのかどうかを検討していきます。仮に、対象になるセグメントに対して有益なサービスや商品であっても、利益が上がらなければ意味がありません。

コストと利益のバランスを見る必要があります。

Reach(到達可能性)

セグメントに対してコミュニケーションが取れるか、サービスや商品などを届けられるかどうかについて検討します。

たとえば海外ならば言語の問題や輸送費の問題があります。日本国内でも離島などの場合は同じように輸送費がコストとなります。これらの問題も考える必要があります。

Response(測定可能性)

セグメントの反応が見られるかどうかというのも重要なポイントです。規模(人数)や反応(feedback)を得られるかというのも重要です。
実際にはセグメンテーションをして、ターゲットを絞ってマーケティングしても、セグメント以外の層にも多少は情報が届きます。

しかし、ターゲットとした層がサービスや商品をどのように評価しているのかということを測定できないと今後のマーケティングの参考にはなりません。
レスポンスを受けられるかどうかも同様に検討する必要があります。

ポジショニング

選定したセグメントのターゲット層に、どれだけサービスや商品のメリットや良さを感じてもらえるかということをさらに深く検討します。ターゲットから、価値を認識してもらえる立ち位置を見つけなければいけません。

たとえば英会話を習う場合、手頃で気軽に利用できるサービスや商品を求めているターゲットなら、リーズナブルな料金で回数を多く受けられるクラスを提供する必要があります。

またTOIECやTOEFL、期日が決まっている海外出張や駐在などであれば、集中して専門的なプログラムで学ぼうとします。
自社のサービスや商品が、どのようなニーズにマッチするかを判断するのがポジショニングです。

セグメンテーションの成功事例

それでは、セグメンテーションを成功した事例を具体的にみていきましょう。

JINS PC

https://www.jins.com/jp/

JINS PCは最近人気のメガネのブランドです。メガネというと今までは「視力矯正のため」に必要とする顧客がほとんどでした。もしくはスポーツやレジャーで「紫外線を防ぐため」のサングラス、という少数のニーズのためのメガネを提供していました。

しかし昨今のセグメンテーションによって、仕事でパソコンを使う人やスマホを長時間利用する人にニーズがあると判断し、ブルーライトをカットするメガネを発売したところ、新しい顧客を獲得することに成功しています。

ユニクロ

https://www.uniqlo.com/jp/

ユニクロのファッションは今や世界中で展開されていますが、ユニクロのテーマは「カジュアル」と「ベーシック」です。

ファッション業界というと、毎年トレンドが変わり、それに応じてセグメンテーションを細分化して、新しいカラーやアイテムが生み出されてきました。

しかしユニクロは、定番商品は毎年必ず販売され、流行に左右されないアイテムを販売し続けてきました。これはセグメンテーションを細分化するために利用したのではなく、自社商品に合ったマーケットを開拓するために、セグメンテーションを利用した例です。

IQOS(アイコス)

https://jp.iqos.com/iqos-store

日本でも禁煙に向けた動きは年々加速しています。そんな中でアイコスは火を使わず、煙や強い匂いも出ない上に、有害物質を従来の10%まで削減できる喫煙具として今では大人気です。
製造元のフィリップモリス社は、禁煙対策に遅れている日本をターゲットにして世界中でもっとも早くアイコスを発売しました。

これは、日本政府が従来のタバコよりも圧倒的に健康被害の少ないアイコスに対して、タバコよりも税率を低減するなどの優遇策をとる可能性が高いと判断したからです。

さらにセグメンテーションによって、日本人の「他人に気を使う」という気質も考慮して、マーケットとして選んだのです。
セグメンテーションとターゲティングは成功し、アイコスは2015年の発売から1年間で200万台売り上げるヒット商品になりました。

多様化する消費者のニーズを分析するにはセグメンテーションが欠かせない

セグメンテーションについて見てきましたが、現在、マーケティングを行うためには必須のものであることがお分りいただけたと思います。

細かくセグメンテーションをすることで顧客のニーズを特定することができ、自社の立ち位置や競合相手も明確になり、アプローチの仕方がわかってきます。
また、逆にセグメンテーションによって、自社商品に合ったセグメントを探すということにも利用できます。

ターゲットを細分化して絞ることは、ピンポイントにニーズのあるマーケットに必要なサービスや商品を届けることができるので、マーケティングには必要不可欠なものなのです。

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