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全ての企業を長期的に支えるブランド戦略の重要性

  1. デジタルマーケティング

“ブランド戦略”この言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
ブランド戦略に関しては、未だにいくつかの誤った解釈があります。例えば、

  • アパレルブランドに限ったもの
  • 高級品にのみ必要
  • 宣伝広告なのだから宣伝部門が考えること
  • 製品が良ければ放っておいてもブランドは育つ

こうした感覚がまだ残っているようなら、まずはそれら全てをリセットするところから始める必要があるでしょう。
ブランド戦略は、どの企業においても、サービスやプロダクトを成功させる上で非常に重要です。
そこで今回は、“ブランド”の意味や、戦略の立て方について解説します。

ブランド戦略はアパレル業界のみの話ではない

マーケティングを正しく理解している企業では、ブランドにおける戦略はマーケティングの最上位グループであり、活動そのものを規定する上位戦略に位置付けています。世界の名だたるCEOたちがそこにどれだけ自らの能力と企業力とを注いでいるかは、しっかりと認識しなければならないでしょう。

今は亡きスティーブ・ジョブスApple元CEOは、「日々の情報量に圧倒される世界では、ブランドがさらに重要になる」と述べています。生活において全ての事柄を逐一選別している時間はなく、ブランドはその選別を助けてくれる基準であるというのは、おそらく誰しもが実感できる言葉でしょう。

そもそもブランドとは何か

戦略を考える前に、まずブランドとは何かということを正確に理解する必要があります。これに関しては多数の定義がありますが、究極的には「独自の価値」と言えるでしょう。提供する企業にとってもユーザーにとっても究極の価値であり、そこには多分に感情移入も含まれます。

結果的には、値段やデザイン仕様などを差し置いてさえ、「このブランドでなければ嫌だ」という心理状態を生み出します。
その最終形にたどりつくまでに、どのようにユーザーに訴求すれば実現できるのか考えることがブランド戦略です。
多くの研究所が設立され、セミナーが開催され、論文や本が生み出され、毎年戦略サーベイが発表される中で、企業は全力で投資し、成功することで中長期的に高い利益を出し続けているのです。

ブランディングの前にあるべきなのが戦略

ブランディングというのは、ユーザーに共通のイメージを持ってもらう行為そのものを意味します。
宣伝広告などもブランディングの一つの形ですし、研究開発により競合他社の製品と差別化し、自社の強みとしてアピールするのもブランディングの一環です。

戦略は、こうしたブランディングを行うために立てるものであり、ブランディングの前にあるべきものと言えます。「戦略なくして戦術なし」とも言われますが、まさにそうした関係にあると理解すれば良いでしょう。

いずれにしても、両者を混同することは避けるべきです。それを理解した上で戦略を立て、ブランディングの目的を明確にしましょう。目にしないことはないCMなどの宣伝、広告メディア、ポスターなどを見れば一目瞭然ですが、多くの企業が日々ブランディングに力を入れています。ただそのベースには戦略がなければ意味がありません。

効果のあるブランディングを行うためには、何を目的に行うか、何を持って成功と言えるかを整理する必要があります。
それでは具体的に目指すべき4つの項目についてまとめてみましょう。

1.競合商品との差別化

理想はこの世に一つしかない唯一無二の独自性ですので、特許取得を目指して研究開発を行うのも重要な選択です。
ただ、ほとんどの商品は同様のものが身の回りにたくさんあり、ユーザーはその中から自分で取捨選択することになります。
例えば国民1人1台時代に突入したスマートフォンを見ても、選ぶ先はいくらでもあります。

もちろん機種ごとに詳細な機能は異なりますが、現実的にはほとんどのユーザーの目には横並びに見えているのが実情でしょう。そんな中、いくらでもある商品の中で、多くの人が真っ先に思い浮かべるブランドがあります。
それだけ良いイメージが定着している証拠であり、それこそが競合商品との差別化に勝利した証拠と言えます。

2.長期的な売上確保

たとえ一大ブームを巻き起こしたとしても、すぐに廃れて忘れ去られてしまうようでは、ブランドの戦略としては成功とは言えません。目的は一度確保したユーザーを抱え込むことで、長期的な売上につなげることです。

前述の例で言えば、一度購入したスマートフォンをずっと使い続け、古くなったり壊れたりして新しいスマートフォンに買い換えた時にも、また同じブランドを選ぶのが成功です。長年同じ製品を使い続けることは、顧客のロイヤリティを上げることです。長期的に安定した売上を得られる成功例です。

3.高い利益率

冒頭でも触れましたが、ユーザー心理を一度掴むと、値段はさておき、そのブランドを買い求める図式が成り立ちます。
他よりずっと値段が高いにも関わらず、先を競うように買い求めるユーザーが途切れないとすれば、ブランドの戦略としては大成功と言えるでしょう。

アパレルブランドなどは、こうした付加価値を持たせるイメージ戦略に長けた企業が多数あります。
またこうした戦略は高級品だけとは限らず、単価としてはさほど高くはない飲食品などでも、見た目の格好良さ、オシャレ感などのイメージを定着させることで成功している例があります。

こうしたイメージ戦略では、高い利益率を確保できるという大きなメリットがあります。
たとえ飛ぶように売れるようなものではなくても、1点で大きな利益を得られるため、経営としては大成功と言えます。

4.企業力の向上

真のブランディングでは商品のみでなく、企業そのものの知名度を上げて、事業力を上げることも視野に入れるべきです。
ユーザーからの認知が高まると信頼度が上がり、物資や資金の調達力も向上します。
好感度も高くなるので、若く優秀な人材の確保にもつながるでしょう。総合的に企業力が向上することになります。

ブランドの戦略はフレームワークから構築する

それでは実際に戦略を立てるために必要なステップをご紹介しましょう。おすすめは、まず土台となるフレームワークを作ることです。

フレームワークを直訳すると枠組みや構造といった意味になりますが、昔からコンサルティング業界などで課題を明確にし、戦略立案する際に使われてきました。
散発的に発想する前に土台となる考え方を固めておくという意味では、まさに構造製作と言えるでしょう。
あらかじめ枠組みを作り、その手順に沿ってプロジェクトを実行することで、無駄なく有効性の高い結果を出すことができます。

昔から使われている代表的なフレームワークにはいくつかあります。

ロジック・ツリー(logic tree)

論理の木という意味の通り、上位概念を下位概念に枝分けしながら分解して行きます。
最初に幹となる概念を書き、そこから派生する枝をいくつか書き、さらに細い枝をどんどん書き足して行きます。

例えばこの場合なら、幹は「ブランド力を向上させる」となり、それを実現するために「ユーザー数を増やす」「他社と差別化する」などの枝を書いて分解します。

その先は「新規顧客を開拓する」や「リピーターを増やす」といった項目に細分化できるかもしれません。
このように主題を実現するために実行する方法を明確に言葉に分解することで、実施すべきタスクを洗い出すのが目的です。

ディシジョンツリー(decision tree)

意志決定の木という名前ですが、前述のロジックツリーとほぼ同じ構造で、意思を決定するために用います。
ロジックツリーは課題を洗い出すのに使用しますが、ディシジョンツリーは最終的に意志を決定することを導きます。
ロジックツリーで出た成すべきタスクについて、具体的にどのようなプロジェクトを実行するか意思決定する際に使用しても良いでしょう。

例えば広告宣伝を打つとしても、手法は山のようにあります。
どれくらいの費用をかけてどのような広告宣伝に踏み切るべきか、意思決定をするために利用することができます。

本やセミナーなども参考に

現在、この他にも様々な研究所や企業が開発したたくさんのフレームワークが存在します。
本やセミナーなどを参考にしても良いですし、独自の理論を開発しても良いでしょう。

英語を取り入れて、「言葉の幅」を広く考える

フレームワークを構築するとき、要素の一つとして英語を取り入れることをおすすめします。
日本語では補いきれない部分を、英語を使うことで考えていることがクリーンな響きに変換することができるのです。
日本語だと、どうしても堅苦しい印象を感じてしまうときは、取り入れてみましょう。

ブランド戦略を実行するためのシナリオとは

すべきことが明確に洗い出されたとことで、具体的に動き出すためのシナリオが必要となります。
ここでは3つのステップを踏んで実行できる状態まで整えます。

1.ターゲティングを行う

ステップ1は自社の強みを理解した上で、ターゲットとなるユーザーを決定することです。
強みは理解しているようで気付いていなかったり、主観性が強く誤っていたりする場合もあります。

年齢層のズレなどはよく起こることなので、正確な情報を得るためにはソーシャルメディア分析が有効です。
SNSを利用して自社に関するユーザーのリアルな声を集め、自社の認識との相違を見つけたり、強みを見い出したりすることが目的です。
その上で、戦略上一番重要となるターゲティングを進めて行きます。
SWOT分析、3C分析、PEST分析などのフレームワークを利用すると、効果的にチェックできます。

2.ブランドコンセプトを決定する

ステップ1で訴求すると決めたユーザーに、自社のブランドをどう受け止めてもらいたいか、ブランドのコンセプトを決めます。
これは自社がどのような価値をユーザーに提供したいかというコンセプトでもあり、どのようなイメージを持ってもらいたいかを決めるものでもあります。

例えば、化学添加物ゼロの食品という価値を提供したいメーカー側と、ユーザーが求める安全安心なイメージとは非常に相性が良いものです。
これらはブランド・アイデンティティとも言われ、競合他社が提供できない自社ならではの市場価値を創出し、市場でのポジショニングを確立することが目的です。
特許などの独自性があれば一番ですが、ブランド・アイデンティティの基礎となるものに「識別」「品質保証」「意味付け」の3つがあります。

識別というのは、例えばドーナツと言えばA、ハンバーガーと言えばBというような定着したイメージを指します。
品質保証はブランドだけとは限らず、国産、地域産といった大きな安全のイメージも含まれます。
意味付けは、それを持つことがステータスというような憧れ的なイメージを指します。
自社製品との相性も吟味して、しっかりしたアイデンティティを確立しましょう。

3.訴求法を考える

ステップ2まで完了すれば、後は実施するのみです。
そこでブランディングを開始するために必要なのが、具体的な訴求法の決定です。
ユーザーに伝達するための媒体は多数存在しますので、ターゲットとするユーザーに一番訴求できる媒体を選定しましょう。
いかに予算をかけた素晴らしい宣伝広告であっても、肝心のユーザーが目にする機会が少なければ、まったく意味がありません。

テレビCMなどを流す時間帯などはその典型例で、平日昼間に会社で働く世代に向けたものを流しても効果的とは言えません。特に最近如実に結果に表れるのが、若者向けの訴求です。

新聞はもちろんのこと、テレビや雑誌での訴求力も非常に下がっている一方、SNSでの訴求力は爆発的に高くなります。
自社商品が誰に向けた商品なのか、最初に確実に明確にしておかなければならない理由はここにあります。
30年前のように、広く浅くまんべんなく、当たり障りのない広告活動を行うスタイルとは大きく時代が変わったと言えるでしょう。

ユーザーに価値を認識してもらうために

良いものさえ提供していれば、評価は後からついてくるという時代も確かにありました。
しかしながら現在は、企業側が自社の強みを明確に認識し、ユーザー心理にどのようにあるべきかも考えて、訴求しなければならない時代です。

ブランド戦略の構築は、すでに企業にとって長期的な事業の維持に欠かせない「投資」になりつつあります。
多くのユーザーに共通の良いイメージを持たせる手法であり、そのユーザーはすでに世界中がターゲットとなっています。
求める図式はシンプルで、ユーザーが持つイメージと、企業が持ってもらいたいイメージとをイコールでつなげることが本質です。

評価は複雑で容易ではありませんが、正しい戦略に基づき市場シェアを獲得し、高い経営力を長期的に維持している名だたる企業は世界にたくさんあります。

大切なのは目先の売上だけを追うことではなく、長く将来を見る経営者の目線でしょう。
ユーザー心理を掴むためにはソーシャルメディア分析が役立ちますので、ペルソナマーケティングや消費者ニーズ調査など、なるべくコストをかけずに調査する手段なども検討すると良いでしょう。

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