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「DMCA」を知って著作権を守ろう

「自分が書いた記事が、他のメディアに無許可で転載されている!」
メディアを運営していると、このように他人に盗用される事態に陥ることもあります。折角、時間をかけた資産が勝手に使われることは許せないですよね。

盗用や無断転載は頻繁には起きないかもしれませんが、自分の身に万が一起きた場合、しっかり権利を守れるために、対応策を理解しておきましょう。
今回は、対策手段の一つである「DMCA」について解説します。

DMCAとは?

DMCAとは、アメリカの連邦法のひとつです。
Digital Millennium Copyright Act(デジタルミレニアム著作権法)の略称で、Webコンテンツに関する著作権の、事実上の基準となります。

ビジネスチャンスを喪失させる盗用のリスク

自身や自社のサイトのコンテンツがコピーされ、盗用されたとき、運営者がわかれば直接コンタクトすることで、盗用されたコンテンツを削除要請します。
けれども、サイトの管理者がわからなかったり、連絡先がわからない場合は、削除要請をできず、コンテンツは盗用されたまま、残ってしまいます。

そうすると、何が起こるかというと、検索結果にも、盗用コンテンツがそのまま残ってしまうので、ユーザーが本来は元のサイトを訪れるべきところを、そのコピーサイトへと流出してしまう可能性があります。
これは、元サイトへの訪問の機会損失であり、ビジネスサイトであれば経営損失になりかねません。

著作権保護の基準としてのDMCA

こうした問題に対し、アメリカは2000年にDMCAを成立させました。そして、サイト管理者に直接でなく、プロバイダーに対して著作権侵害を申し立てれば、コピーコンテンツを削除できるようになりました。
ただし、この法律自体はアメリカで施行のため、日本では直接的には適用されません。

日本では2001年に「プロバイダー責任制限法」が成立しました。権利を侵害する情報がコピー掲載されている場合、その情報発信者がわからなくても、プロバイダーへ削除依頼できるのです。
コンテンツを盗用した管理者の、情報開示を要求することも可能となりました。

一方、本国アメリカでは、プロバイダー以外にも検索エンジンのGoogleや、SNSのTwitter、Facebookなどが、DMCAをもとに著作権保護に乗り出しました。
世界を席巻するこれら会社の動向は影響が強く、日本でも事実上、DMCAがWebコンテンツの著作権保護の基準となっています。

著作権侵害にはどんな内容がある?

著作権とは知的財産権のひとつです。複製をはじめ、上演や演奏、公衆送信や公伝、あるいは貸与において著者の許可が必要になります。

従来は、主に音楽や写真・絵画・イラストに対して、著作権が生じていました。しかし近年は、ネット上での著作権が見過ごせません。
例えば、コンピュータープログラム、映画やテレビ番組の一場面の静止画像、マンガなどに登場するキャラクターなどは、著作権の重要度がぐっと高まっています。

一般にネット上の著作権は、著作物に比べて厳しい規定になっています。営利目的ではなくても、他人の著作物を無断で自分のサイトに載せてはいけないのです。
そして、著作権が侵害されているとき、DMCAやプロバイダー責任制限法により、コンテンツの削除要請を実行できるのです。

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DMCAは悪用されることも

このように、Webコンテンツの厳格な著作権保護のルールのもとに発動されるDMCAですが、実際には著作権を侵害されていないのに「侵害された」と偽って、削除要請する、DMCAの悪用ケースが起きています。

その目的は、競合他社のWebサイトの一部や、自社に都合の悪い内容が書かれたコンテンツを人目から隠すことです。ビジネスシーンにおいては完全に営業妨害といえます。

実際に、著作権侵害の偽りの訴えが通り、認められてしまうと次の事態が起こります。

  • ページ自体は削除されずそのまま表示されるが、著作権侵害と訴えられている画像などが表示されなくなる
  • ページ自体が検索結果に表示されなくなる

悪用された場合の影響や防ぎ方は?

残念ながら著作権侵害を楯にしたDMCAの悪用は、今のところ防ぐ手立てがありません。でも、対処法はあります。

もし、著作権侵害をしていないのにコンテンツが削除されてしまったら、プロバイダーに異議申し立てすることで再表示してもらえます。

該当する部分が削除されて得をするのは誰か……内容を見れば、悪用をした先について当事者はたいていわかってしまいます。
そうすると「DMCA悪用したのでは?」と、ネット上で意見が飛び交い、あるいは、あえて拡散すれば悪用した側が風評被害に遭うのも必至です。

Googleへの削除申請方法

次に、実際に悪用コンテンツが生じたときの対策をご紹介します。
プロバイダーに削除要請をする方法もありますが、ここでは検索エンジンのGoogleに、特定のコンテンツを検索結果から削除してもらうための申請方法を解説します。
先に述べたように、Googleでは、DMCAが適用されるため、削除要請の手続きが用意されています。

申請方法の流れ

1.Google Search Consoleへログインする
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja

削除申請をするには、まず、Google Search Console(Googleサーチコンソール)へのログインが必要になります。
サーチコンソールは、自分が管理しているサイトをそこに登録することで、登録したサイトのコンテンツ状況を確認したり、設定の操作やリクエストなどができるようになります。
ログインに必要なのは、Googleアカウントだけです。もちろん手数料も必要ありません。

2.必要事項への入力

ログインをしたら、「著作権侵害による削除」→「新しい通知を作成する」→「著作権侵害の報告: ウェブ検索」へ進みます。
すると「権利侵害の通知」として、著作権侵害通知を提出するためのフォームが用意されているので、フォームに従って次の必要事項を入力します。

必要項目 詳細
氏名
会社名(任意)
自分が代理を務める著作権所有者 著作権所有者が自分であれば、プルダウンで「本人」を選択し、自分は代理人であり、別に著作権所有者がいるのなら、著作権所有者の氏名を追加入力してから、その後プルダウンを選択します。
メールアドレス
国/地域
著作権対象物 申請者の著作物が実際に使用されていることを、 Google がURLを通して確認できるように「著作権対象物を特定する情報とその著作物の説明」を入力します。
宣誓供述書
 
 署名  すべて記入が済んだら、署名した日と署名を入力します。署名は、フォームの最初の項目で入力した姓名と完全に一致している必要があります。また、この署名はデジタル署名として物理的な署名と同等の法的拘束力があります。

 

著作権対象物は、権利を侵害されたことを特定するのに十分な詳細情報を提供する必要があるので、わかりやすい詳細説明と、ミスのないURLの情報提供を心がける必要があります。
申請を確認する人が十分に理解できない、あるいは伝わりにくい不明瞭な書き方だと、申請が通らない可能性があるので注意が必要です。

申請後はどうなるのか?

削除要請の後の審査機関や基準、方法などは、当然ながら公開されていません。そのため審査のプロセスはよくわかっていません。
ただし、Googleに盗用サイトの削除の申請が通ると、申請内容が、Lumenというサイト上で公開されます。
Lumen:https://lumendatabase.org/

Lumenには申請者の名前や送った文章、また、対象となるサイトのURLなどが公開されます。つまり「著作権侵害の報告」で入力した内容があからさまになってしまうのです。
ですから、第三者に知られたくない内容が含まれる場合は、申請の段階で記入の表現や言葉の選定に配慮が必要です。

削除されるとどうなるのか?

コンテンツを削除されたら、当然Googleでどんなキーワードで検索をかけても、検査結果に盗用サイトのコンテンツが表示されることはありません。
ただし、削除されたコンテンツに関わるキーワードの検索結果の一番下に、上記の「Lumen」へのリンクと、削除された旨を伝える次のような文言が出現します。

【文言例】
Google宛に送られた法的要請に応じ、このページから ○ 件の検索結果を除外しました。ご希望の場合は、LumenDatabase.org にてこの要請について確認できます。ただし、この文言が現れるのはGoogleの検索結果のみです。他のYahooやBingといった別の検索エンジンには表示されません。

このアラートにあるように、実は盗用サイトが削除されたのは、Googleの検索エンジンからのみです。その他の検索エンジンを使えば、これまで通り、盗用サイトにたどりつけてしまいます。

つまり、盗用サイトをすっかり削除したい場合は、やはり従来通りにプロバイダーにコンタクトをとって、根本的な削除を図るしかありません。

まとめ

DMCA申請は、コンテンツのコピー流用に悩み、著作権侵害の被害を被ってる人々にとっては、とてもありがたい頼もしい制度です。
とくに、Googleの削除申請は、手続きが簡単なので覚えておくと役立つものです。
申請内容が、「Lumen」上で公開されるのを気にしない人であれば、利用のメリットは大きいでしょう。

ただし、ネット上の風評操作のためにライバルなどのコンテンツ削除を申請するのは、倫理的に絶対してはならないことです。あくまでも、自身のサイトを守るために「DMCA」を理解し、日ごろからの管理に注意を払っていざというときのみ、盗用サイトにあたるかどうかをよく検討して、盗用の確信を得たうえで削除申請をするようにしましょう。

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