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消費者目線のマーケティング活動を後押しする「インフルエンサー」

企業がSNS上でマーケティング活動やプロモーション活動を行う際にインフルエンサーの存在は無視できません。かといって、活用の仕方を間違えると思うように成果につながらず、せっかくの予算を無駄にしてしまいます。

一口に「インフルエンサー」と言っても、様々なタイプ・規模の方がいますし、その活用の仕方はプラットフォームや想定する商品によってもかなり違って来ると言えます。

この記事が、インフルエンサーを正しく理解する一助となれば幸いです。

インフルエンサーとは?

そもそもインフルエンス(Influence)という言葉は、直訳すれば「(人を)感化する、(人を)動かす、影響を与える」といった意味の英語。つまり、インフルエンサー(Influencer)とは、広い意味では人々を感化することができる、影響力のある人物、ということになります。

しかし、マーケティングやプロモーションの領域においては、SNS上で影響力のある人物、すなわちフォロワーの多い人物と同義となります。SNSは消費者に主体性があります。誰をフォローするのも個人の自由であり、基本的に消費者は本当に興味のある人物しかフォローをしていないことを考えると、フォロワーの多いインフルエンサーは、SNS上で非常に大きな影響力を持つと言えます。

インフルエンサーの「2つの力」

企業がインフルエンサーを活用する際には、主に以下の二つの影響力に期待ができます。

拡散力(多くの人々にリーチする力)

単純にインフルエンサーのフォロワー数が多ければ、その分コンテンツがリーチする絶対数が上がります。それだけでなく、そのコンテンツ自体がフォロワーにとって「シェア」したくなるものであれば、その拡散力はさらに高まります。

エンゲージを高める力

消費者は、フォローしているインフルエンサーのライフスタイルやアウトプットに対して何かしらの憧れを抱いている場合がほとんどであり、インフルエンサーがポストしたコンテンツに対するエンゲージは単純な広告ポストに比べて高まる傾向にあります。そこに商品が映っていれば、商品そのものに対する興味を引ける可能性も大いにあるわけです。

インフルエンサーの「世界観に乗る」ことが大事

インフルエンサーを活用する際に最も気を付けたいことの一つがこれです。お金を支払う側になるとどうしても、コンテンツの中身にまで口を出したくなりもの。しかしながら、消費者はSNSのリテラシーが非常に高く敏感な生き物です。コンテンツの広告色が強まった瞬間、一気に冷めてしまう危険性が高いのです。

文脈を無視して不自然に自社商品を押し出そうとしたり、そもそもインフルエンサーが普段発信していない世界観のコンテンツを強要すると、その施策は失敗してしまいます。あくまでも、インフルエンサーが普段発信している世界観(=フォロワーが好きな世界観)に乗り切ることが大切です。

インフルエンサーの規模によって活かし方が違う

インフルエンサーのフォロワーは単純に多ければ多いいほどいい、というわけではなく、その規模によって活用の仕方が変わってきます。

フォロワー100万人以上(タレント)

とにかくなるべく多くの消費者にリーチさせたい場合に有効です。この規模になると、テレビでも著名なタレントになるので、かなり大きな予算がないと実施は現実的ではありません。広く浅いコミュニケーションとなるので、全メディア共通の認知施策として活用されることが多いでしょう。

フォロワー10万人~(トップインフルエンサー)

あるコミュニティで圧倒的な人気を誇るインフルエンサーです。活用法としては、特定のプラットフォームにおけるタレントと同じような形が考えられますが、特定のプラットフォームにおいてはタレントよりも影響力が強い傾向にあるため、アパレルやコスメブランドのエンゲージメントを高めるなどの活用の仕方は有効でしょう。

フォロワー1万人~(マイクロインフルエンサー)

ファンからの支持率がとても高く、インフルエンサーの使っているものを自分のライフスタイルにも取り込みたいという意識が最も働くがこの規模のインフルエンサーと言えます。エンゲージメント率も高くなる傾向にあり、「狭く、深いコミュニケーション」が可能となります。

上記はあくまでも目安ですが、これらを意識すれば、必要なインフルエンサーと予算のバランスを見ることができるのではないでしょうか。

プラットフォームごとに得意領域やインフルエンサーの特性が異なる

一口にインフルエンサーと言っても、実に様々なタイプの人たちがいます。そしてSNSのプラットフォームによっても、得意とするコンテンツのタイプやインフルエンサーの特性は変わってくるのです。その一例を紹介しましょう。

Instagram

「インスタグラマー」と呼ばれるモデル系のインフルエンサーが多く、写真で見た時に世界観が伝わりやすいアパレルや旅行関連商材などは相性がいいと言えます。また、一般人でありながら何かに秀でた人(料理、写真、整理整頓、DIYなど)は、フォロワーのエンゲージメント率が非常に高く、上手く活用すれば深いコミュニケーションが可能となります。

Twitter

テキストが主体のコミュニケーションとなるため、カルチャー感のある文化人系インフルエンサーの影響力が大きいと言えます。コンテンツには即時性があるものや、インフルエンサーへの取材記事をリンクさせるなど、質の高いテキストメディアを絡めた施策にするほうが効果が高い傾向にあります。

YouTube

言うまでもなくユーチューバーの影響力が最も大きいプラットフォームです。ユーチューバー個人の力量によって、「商品を使ってみた」系のストレートなPRコンテンツでも、エンゲージメント率が高くなる傾向にあります。企業からすると、商品について言ってほしいことを比較的しっかり伝えてくれる感じがするのもユーチューバーでしょう。

今後は、爆発的に利用者を増やしているTikTokをベースとしたインフルエンサーなどにも注目していきたいところです。

インフルエンサーの相場

インフルエンサーの金額はそれぞれのフォロワー数によって変わってきます。もちろんフォロワー数が多ければ支払う金額も大きくなります。また、該当インフルエンサーのエンゲージメント率(フォロワー数に対して平均的にどれぐらい「いいね」がつくか)によっても金額は変動しますが、大体1フォロワーあたり大体3円から10円の間が相場と言えるでしょう。

注意したいのは、これはあくまでインフルエンサーSNSにポストする際の金額であり、仮に独自にインフルエンサーを拘束して撮影するなどの稼働が発生した場合、その分の金額は別途上乗せとなる場合がほとんどです。また、ポストする回数や時間帯など、細かい条件を指定する場合も金額が上がる可能性があります。

細かい条件については、インフルエンサーに対して事前に丁寧に提示し、合意を取っておかないと後々大きなトラブルのもとになりますので気をつけましょう。

インフルエンサーにオファーを出すには

一口にインフルエンサーと言っても、そのタイプによって声のかけ方は様々です。タレントやトップインフルエンサークラスであれば、事務所に所属している場合がほとんどなので、事務所の問い合わせ窓口からコンタクトしましょう。

個人で活動しているマイクロインフルエンサーなどの場合は、それぞれのSNSアカウントからダイレクトメッセージで仕事依頼を受けているケースが多いでしょう。
複数のインフルエンサーを同時に起用したい場合、キャスティング会社に条件を伝えてキャスティングを代行してもらうという手もあります。

最近では、特にファッション系の小売業などでSNSでフォロワーが多い人材を優先的に採用したり、フォロワーが1万人を超えた社員には「インフルエンサー手当」を出すなど、インフルエンサーを自社で育てるという動きも出始めています。

「ステマ」問題に注意

ステマとは「ステルス(隠ぺい)マーケティング」の略であり、インフルエンサーに「PR表記」なしでSNSにポストさせるなど「本来であれば公表が必要な金銭供与ありの有料プロモーションを広告表記非表示で行う」ことを指します。

「ギフティング」と言って、自社商品を無償でインフルエンサーに配り、それを使用するか、SNSにポストするかはインフルエンサーに委ねることはOKですが、インフルエンサーに投稿を強要したり、やんわりとでも依頼することは、たとえ金銭でなくてもステマとなるので気を付けたいところです。

インフルエンサーを起用したSNSポストには、必ずPR表記と広告主表記を付与しましょう。

詳しくは日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の「ネイティブ広告に関するガイドライン」をご参照ください。

まとめ

いかがでしたか。

この記事はあくまで現時点でのインフルエンサーの姿をとらえた記事であり、今後もSNSの変化に伴ってインフルエンサーの形態も多様に変化していくことでしょう。

インフルエンサーマーケティングでパフォーマンスを発揮するためには、常にSNSの動向をウォッチし、その本質(フォロワーが何を期待し、求めているのか)をつかんでおくことが最も大切だと思います。

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